2020年02月04日

「夏の終わりの蜃気楼」 平川地一丁目

今回は平川地一丁目の「夏の終わりの蜃気楼」を紹介。

アルバム「海風は時を越えて」収録曲。

平川地一丁目の一番の名曲は何かと聞かれたら、この曲と答えるだろう。
それほどの名曲だ。

ただ、それまでの平川地一丁目とは少し雰囲気が異なる。

フォークを歌う彼らの歌には、「とうきょう」のような虚無感であったり、「桜の隠す別れ道」のように卒業の場面などを見ても、主人公や周りの人の姿がそこにあった。

もちろんこの楽曲にも人の姿はあるのだが、どこか虚ろで、現実感が無い。
暑い日の中で見た夢のような幻想のような世界だ。

そこで"あの日見た夢"を思い出す。
でもそれが遠い場所である現実にも気づいてしまう。

そこからは、どうしようもない虚無感に打ちひしがれて、過ぎていく日々にもがくこともできずにいる葛藤が見えてくる。

先ほど現実感が無いと書いたが、実際のところは当時のリアルな心境を描いているようにも感じる。
タイトルのような蜃気楼の雰囲気があるのにすごく言葉に重みを感じるのは、それが背景にあるのかもしれない。

多分こういう曲をもう一度作ろうと思ってもできないだろう。
その当時の心境と環境があったからこそ生まれた渾身の名曲。

posted by micarosu at 23:20| Comment(0) | アーティスト:ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月02日

「雪のないクリスマス」 Bluem of Youth

今回はBluem of Youthの「雪のないクリスマス」を紹介。

シングル「10 Calls After」のカップリング曲。
後に「Gift〜Bluem of Extra〜」にも収録。

イントロのピアノ音色が醸しだす静かで寒い夜。

情景に別れた彼女との思い出を重ねる姿から、切なさが滲み出てくる。

曲の前半部分はまさに未練。
だが、この曲は後半から一気に表情が変わってくる。

"Merry Christmas To You"

それまでの未練を振り切るように歌われるこのフレーズから、音とともに心情が開けていく。
彼女の幸せを願いたいと。

こんな雪のない静かな夜だけど、聖なる夜にするような白い雪が一時でも降って、彼女と誰かが幸せになって欲しい。
そんな届かない想いが溢れている。

Bluem of Youthは別所さんが作詞をすることが多いが、この曲は松ヶ下さんの作詞。
松さんがこんなロマンチックな歌詞を綴っていたなんて少し意外だなと思ったのは内緒です。

posted by micarosu at 20:23| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月17日

「まごころ」 SUPER BEAVER

今回はSUPER BEAVERの「まごころ」を紹介。

シングル「予感」のカップリング曲。

熱い唄が多いSUPER BEAVERの中では比較的静かな楽曲だ。

歌い始めを聴いたときは一瞬どうなのかなと思ったが、そんな懸念は全く必要なかった。

嗤うでもなく、嗤われるでもなく、笑いあいたい。
そんな真っ直ぐなメッセージを美しいメロディで歌い上げる。

シンプルで優しいのだけど、物凄く熱くて、滲み出る想いが溢れている。

シングルA面とすると少しインパクトは薄いかもしれないが、この曲がA面でも良かったと思えるほどの名曲。

posted by micarosu at 22:56| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月16日

「Hello innocence」 松室政哉

今回は松室政哉さんの「Hello innocence」を紹介。

シングル「僕は僕で僕じゃない」のカップリング曲。

不協和音から始まる異質な世界観。

不協和音が消えたかと思えば、歌とともに聞こえるバイオリンの音色がまた別の不穏の空気を生み出す。

綴られた言葉も同様に不穏だ。

夢から醒めた現実。
嘘に嘘を重ねた真実。

それは今生きている世界の闇。

その息苦しさを示すかのように歌われる

Hello, innocence
Goodbye, innocence

の言葉と、壮大なストリングスの圧迫力で世界へと吸い込んでいく。

かなり深く暗い楽曲のためシングルA面とはしづらいが、非常に存在感が高く、気づくと何度も聴いてしまっている。

posted by micarosu at 21:12| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月13日

「サヨナラレター」 HOW MERRY MARRY

今回はHOW MERRY MARRYの「サヨナラレター」を紹介。

ミニアルバム「バイ マイ タウン」収録曲。

この曲はイントロの時点からギターの音色がとても耳に残る。

そこには哀愁や切なさといったものを感じるのだが、そんな言葉では語れないもっと深いものを感じることが出来る。
物語の陰とも言うべき感情を。

綴られた歌詞に耳を傾けてみると別れについて歌っていることはわかるのだが、言葉は断片的。
その言葉を滲み出すような感情を込めて歌う歌声とともに、上記の音色が支えることによって、物語の行間を埋める場面と感情が一気に襲ってくる。

特にサビの高ぶった感情には、聴いているだけで圧倒されてしまうほどだ。

メロディや歌声、音色とそれぞれが力を持っているだけでなく、それらが折り重なることでここまでの名曲へと昇華している。

「バイ マイ タウン」や「ノーザンライツ」といった存在感のある楽曲が並ぶミニアルバムの中でも、それらに負けない存在感を誇る楽曲だ。

posted by micarosu at 23:08| Comment(0) | アーティスト:ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする